__portraitシリーズについては、人間の核の部分、大切なものの象徴としてセンターラインが表現され
ている作品でしたね
お仕事で似顔絵などは描いていますが、その人の人生を映し出すような肖像画、って描いたことなかったんですね。肖像画の可能性って何だろうと考えた時に、その人物をそのまま描写するのではなくもっとこう、その人が発する言葉にならない、形にならない、具象化されない肖像画、というのを描きたいなというのが最初の思いとしてありました。
ただ、その人の抽象的にふわっとしたものを描いても違うなと思い。。。
生きてきた中で良くも悪くも曲げない芯、そういうもの、そういう確固たるものがあってこそ、私が描きたい肖像画だなと。
背骨の一本、核というものがそこにあればその人自身というのを表現できるのではないかなと思って始めました。
__その人をその人たらしめているのは何かを探る
そう、頑固な部分、頑固になる部分、自分の絶対これは譲れないという部分、必ず人それぞれあると思うんです。自分の中のこだわる部分、やっぱり絶対的にありますよね。
最初は空想の人を想像して描いていたのですけど、今は実在する方を描かせてもらっています。
その際は私からのアンケートにお答えして頂いているんです。
その内容は、過去の一番の思い出とか、その人の好きな形だったりとか音楽だったりとか、あと自分の自己紹介をしてもらうとかそういうのを文字に書いて頂いて。
自分の好きなところ、嫌いなところ、美しいと思うこと・もの・これからのこと...
結構あるんですよ、項目が。
それにお答え頂いて、その方の好きな曲を聴いて、曲を聴きながら人物像を膨らませたり、あとできる限り対面してお話をさせて頂くので、その方が発しているもの、声や表情、などをキャッチして描かせて頂いています。