------さて、二年前のインタビューの段階でまだお目見えしてなかった「naturally」シリーズの作品に関してですが、こちらも人気の作品ですね。
この「naturally」シリーズに関する質問をいただくこともよくあります。コンセプトの「どのような形であれ、それがその人の自然体である、自分自身の特徴を尊重しよう」というメインの部分はお聞きしているのですが、もう少し詳細をお聞かせいただければと思います。
「naturally」は、大きくまとめると、「自分自身を肯定する」という事を表現しているのかなと。自分のnatural・本来の姿が、美しいと感じるようなマインドを表現していて。
------それにまつわる、今の表現になったきっかけが、日常の中であったりとか。
常々感じていたのは、「普通は~」とか、世の中で言われていることに疑問や違和感をもっていて。
人間生まれてからそれぞれの感情だったり個々の奇跡的な個性というものがあるのに、社会的に、、、と表現するのが適切かは分かりませんが、人々のその「普通」と言われる概念で、自分自身の意志とは違う状態に変化させようとする流れだったりとか、周りに「それってちょっと変だよね」って言われる空気だったり……。
個性とか個人が持っている豊かな感性に対して、他者の「当たり前」に違和感というか、ちょっと引っかかっています。
そういったものが、差別的なものに繋がったり、いじめがあったり。とても悲しく辛いことだなと思います。
ただ「naturally」シリーズは差別やめて!とか、みんな平等だよ!いうことを訴えたいのでは無くて。
他者の意見も大事だけれども、自分の意志と個性というものはもっと大切で、強く美しいものなんだよ!という事を強く感じてほしい作品です。
なので、絵に使用している色は強く、パッションが光り輝くようなものにしています。そういうプラスの表現をこのnaturallyで表現したいなと思っています。
------そうですねやっぱり、これが悪いとかおかしいとかではなく…
また、差別なくそうよという問題提起ではなく、これが自分自身である、それが美しいのであるというすごくポジティブなメッセージですね。
自分自身のプラスの力を表現していて見ている人もキャッチできる作品ですね。
自分自身でしっかり考え、ちゃんと自分で自分を思う。そういった工程をちゃんと踏む。
それも私の一貫してある「思考を止めない」というテーマにも繋がっていると感じます。
------香菜子さんの制作される全部のシリーズに共通するところがありますね。
------さて、アートフェアの事なのですが、一昨年ですね 「Art Miami」にご自身も会場に行かれたと思うのですがどうでしたか、体感してみて。
もう、最高でした!としか言いようがないくらい!世界の規模「今、世界ではこういう事なんだ!」ということが体感できました。
世界の人たちと肩を並べることの難しさ、課題や反省点も見えて、制作の活力になりました。あの数日間だけでは全然足りず、もっとずっといたかったです。
ありがたいことに3年間Art Miamiにて作品を発表していただいていますが、今年はどういう雰囲気なんだろうとかやはり毎回現地の空気と、「今」その中で自分はどう見えるのだろう、会場でどう表現できているのだろうっていうのも気になります。
そしてやはり意識を高く強く保たないといけないなという思いがすごくあります。
------世界のトップの場を肌で感じて気持ちが強まりましたね。