__では、nadelシリーズはいかがですか
nadelシリーズはですね、私、五歳下の妹がいるんですけど、妹が産まれたときに親が妹にもっていかれたように感じてしまって、ついやきもちを焼いたり、元をたどるとその寂しいという気持ちも残っていたのかもしれませんし、それ以外に『人に求められたい』承認欲求とか、人に触れたい、撫でたい、撫でられたい、そういう感情って隠すことかもしれないけれど.....
なんかそういう時って、ふと、たまにありません? (笑)
__そうですねぇ、触れ合いたい、っていう気持ち、ありますよね
そういったものを表現したくて。
いつもは筆やペインティングナイフとかを使っていますが、それは人間の肌感とか質感とか、今回の「なでる(撫でる)」というテーマには合わなくて。じゃあ本当に撫でてみようと思い。
最初下地を人間の肌を作るような感じで作っていくんです。そこを手で撫でていくので本当に肌に触れているような感覚で作品を作っていて、そこに私のテーマ色の青、そして黒と白、まあほんとに青と黒が多いんですけど。絵の具を混ぜるときも手を使って。オールハンドで作っています。
このシリーズはタイトルへの質問も多いのですが、撫でるという行為と、心が泳いでいるような気持ちのイメージだったら「nadel / なでる」と「Swim」をあわせて「nadim」というような造語になっています。色々な気持ちと「なでる(撫でる)」を合わせて作品を作っています。
__撫でる、という行為に合わせて他の感情を合わせていらっしゃると
そういう作品にしたいなと思って直接手で撫でて温度を、肌感を、そこに透過させてキャンバスにのせるということを大事にしています。
__確かに、作品に「肌」が宿っているような感じがします
そうですね、筆を使った場合にできる毛羽立ちとかそういうふうなものとも違うし、かすれちゃうのもイメージと違いますし。
__やっぱり人間の肌ですよね
そう、手でしか作れない質感を表現したいので、例えばガラスに触った手の指紋とか、跡がつくじゃないですか。撫でた、触れた痕跡を残したいと。
だから本当は作品自体も触ってほしい、撫でたところを一緒になぞってほしい。絵との会話をしながら楽しんで欲しいと思う作品です。
私も実際乾いた後、これを制作していた時はこういう瞬間だったんだなと思い出しながら、なぞっています。
__人間が触ったのだなというものが感じられるように制作されていらっしゃるんですね
その時の気持ちが筆などよりもダイレクトに、温度、体温が伝わるような気がします
これから皆さんに作品を触ることで何かを感じ取ってもらえるコンセプトの作品も出来てくると面白いですね
『これは触ってOK』というような案内をして!
ガンガンそうしてほしいですね!